アーサーとゲドの関係



 アーサーは新聞記者。(の卵?)
 日々、ニュースや特ダネを追っています。
 壁新聞にはゴシップも載せるけど、ゴシップばかりでは価値が下がると思っているらしい。
 真実を追究し、それを回りに知らしめることを生き甲斐とする少年。

 アーサーはゲドを、特ダネの元。と見ているかもしれません。
 叩けばネタがゴロゴロ出てくる。(苦笑)
 格好の素材。そんな見方では無いのでしょうか。

 ゲドはアーサーを・・・多分、なんも思ってない。(爆)
 ただ、情報の収集力という点で、新聞記者というのは使える職業。
 情報屋、とはちょっと質が違うけど、情報源として使える。
 お金もいらないでしょうし。(苦笑)
 ・・・なんて計算が出来てしまうからこそ、かえってそっとしておこう、くらいの勢いかもしれませんが。
 まだお子様ですしね。(ゲドから見れば)
 壁新聞で満足してるのなら、特も害もありませぬ。



紙面の真実


 ヒューゴが炎の英雄を継いだ。
 それだけならば、特に回りの者に「ゲドが真なる雷の紋章の継承者で、炎の運び手の一員だった。」という情報を告げる必要は無い。
 だが、炎の英雄を担ぎ上げて、グラスランドとゼクソンを纏め上げ、ハルモニアに対抗させようとする状況においては、その情報は部隊の士気を高めるために必要らしく、その意見に反対出来るほどの理由もゲドは持っていなかった。
 かくして、本拠地においてのゲドの立場は、いささか微妙となる。

 アーサーがゲドの私室を訪れたのは、まだこの城を本拠地として使用しはじめてまもなくの頃。
 ゲドに向かい合う形で椅子に座ったアーサーは、手に持つ大きなノートを広げ、若者に特有の、まっすぐな瞳でゲドを見つめた。
「本拠地の皆さんのために、新聞を作ろうと思うんです。」
 アーサーの目が輝いている。
「それで、第一回目の新聞には、是非、かつての炎の運び手のことを載せたくて。
 ゲドさん、炎の運び手の活動について、教えていただけませんか?」
「・・・」
 ゲドは、無表情で、無言。
「あの・・・?」
 ゲドに対しては「真なる雷の紋章の継承者であり、ハルモニア辺境警備隊の第十二小隊隊長である。」としてしか認識していないアーサーにとって、その寡黙さは謎だった。
「炎の運び手に関しては、文献も残っていますが、せっかくですから当事者本人の口から真実が聞ければと思うんですけど。」
 アーサーの目は揺らぎ無い。自分が正しいと信じている者独特の輝きだ。
「炎の運び手はグラスランドをハルモニアの手から守るため、ゲリラ的な活動を続けていました。
 発起された時は小人数でしたが、次第にその主旨に賛同するグラスランドの民が合流し・・・」
 アーサーが、手元のノートを読み上げる。
 原稿はほとんど出来ているのだろう。
 自分達に歴史と正当性を持たせたいがための、広報。
 その中で、炎の英雄は神格化される。ゲドが知る男の想いとは別に。
 自分が知っている男と、炎の英雄と、歴史には同じ外見で同じ行動をした二人の男がいる。その二人の溝を思い、ゲドは目を伏せる。

「・・・すまんが、話せん。」
 低い声でゲドが呟いた。
「え?」
 意外そうに目を見開くアーサー。
 ゲドは立ちあがる。
「話すことは無い。」
 部屋を出て行こうとしたゲドを、ようやく金縛りが解けたように動けるようになったアーサーが引きとめる。
「まま、待って下さい!」
 慌てて立ちあがったアーサーの手元から、ノートが落ちる。
「真実を知らしめるのが新聞記者たる僕の役目で・・・」
 しかし、アーサーの言葉を待たずにゲドは扉を開ける。
「お前にとっての真実が、他の者にとっての真実とは限らない。
 お前のそれは・・・自己主張の押し付けにすぎん。」
 振り向いたゲドが放った言葉を、アーサーは呆然と聞いていた。



 ゲドがいなくなった、ゲドの部屋。
『失敗かぁ。』
 肩をすくめるアーサー。
 誰のインタビューが読みたいか、匿名で城内アンケートを募った時、ゲドは上位に食い込んでいた。
 近寄り難い人だから、皆、直接は話し掛けづらいのだろう。
 ゴシップや人気取りのインタビューで読者を増やすのは好みの手法じゃないけれど、まずは読んでみようという気をおこさせないと、新聞なんて出しても無駄だ。
『仕方が無いなぁ・・・』
 アーサーは主の居なくなった部屋を、ノートを片手に巡る。
 置いてある酒の瓶、本などをチェックして、書きつける。

 その後。
 壁新聞とは違う、希望者だけに配布、しかも、希望者以外に見せることも禁止という、まるで同人〇のような号外がこっそりと、ひっそりと、しかし大量に配布された。
「潜入! ゲド隊長の私室!! ベッドの下に隠された真実とは!!!」
 
 その発行部数に気をよくしたアーサーが、カメラまで駆使してゲド隊長ONLY号外を作って荒稼ぎしているかどうかは、購入者に計り知れる真実でも無かった。


了(2003.0607)


何故、ギャグにしたがるんだ自分!
途中まで、確かにシリアスだったのに。
ほら、これ、証拠


   先ほどのゲドの言葉を考える。
  『僕にとっての真実と、ゲドさんにとっての真実は違う?
   でも、いつだって真実は一つじゃないか。』
   考えれば考えるほど判らない。
   ただ、ひとつ。
   ゲドは炎の運び手について、聞かれたくない。
   それは、どうしてだろう?
   本を見ただけでは判らない真実が隠れているんだろうか。
   知りたい。
   新聞に書く、書かないは別として、純粋に知りたい。
   真実を。


ね? こっからゲド受けに持っていけそうでしょ?
長くなりそうだけど。 っつーか、長くなりそうで止めたんだけど。(爆)


きっと、ゲド隊長onlyペーパー(笑)、エースは購読してます。(笑)
返信用封筒に切手貼ってアーサーに送ってあるんですよ。
・・・嫌だ、そんなシステムの号外。

あ、あと。アーサーのスペルがわかんなくて、つい「asa」でページ作ってしまった私を許して下さい。
自分で管理できればそれでいい。という人なので(滝汗)
他にもそんな、簡略化されてしまったキャラ、大勢います。


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