媚態


 しかし、ちょっと早すぎやしないか? いくら久しぶりだからって。
 俺はちょっと落ち込んだ。
 鷹通は、当然まだだよな? 悪いことしちまったよな。
 俺は鷹通の雄の部分に手をのばしてみる。
「・・んあっ・・」
 張り詰めたそこは、先走りの液で濡れていた。
 ここにはまったく触ってもいないのに、なんだか不思議な感じがする。
 俺はそっと鷹通を握って、しごいた。
「ふぁ・・」
 ぴくんと鷹通の体が震えた。同時に中が絞めつけられた。
「く。」
 俺は思わず声を出してしまった。イったばかりには、ちょっと刺激が強いか?
 一度抜こうと動くと、鷹通が追いかけるように動く上に、やたらと絞めつけてくる。
 逃がさないって?
「…あぁ…」
 俺の手が与える刺激で、鷹通の腰が動く。
 え? おい、そんなのアリか?
 俺は挿れたままの自分が段々と回復してくるのを感じた。
 嘘だろ? 抜かずの2発とかって、話の中だけじゃないのかよ?
 前よりも鷹通の中がぬめり気があって気持ちいい。ああ、俺のが潤滑剤になってるのか?
 鷹通の中の気持ち良さと、色っぽい声や反応に、俺のは応えてしまったようだった。
 まぁ、それならそれでいいか。
 俺は体をずらして、鷹通の体を返した。(いわゆる正常位ってやつ)鷹通の足を持ち上げる。
 手での刺激が止まってしまったけど、その分動きに集中できる。
 一発抜いてるし? ちょっと余裕が出来たので、鷹通の反応を見ながら動き方を変えてみる。
「…ふあ…あ…くぅ!」
 その度に鷹通が返す微妙な表情と声の違いが面白くて、俺はさらに動きを激しくする。
 鷹通は自分の顔を手で隠すように覆って、いやいやをするように首を振っている。
 俺は上体を倒して鷹通に顔を近づけ、手をはずした。 鷹通の目に浮かんでいる涙を舌で舐めとって、唇にキスをした。
 舌を差し込んで、口中を探る。鷹通の舌が俺の舌に絡む。求められるままに吸い上げてやると、下の絞めつけもきつくなる。
 すげー気持ちいい。
 そろそろ、俺も鷹通も限界に近い。
 名残惜しく糸を引かせて唇を離して、俺は腰の動きに神経と体力を集中させる。
 鷹通が、くしゃくしゃになった表情で俺を見上げる。なんだか、可愛い。俺より年上なのにな。
「ああ…と・・もま…さ・・どの・・」
 鷹通はそんなセリフを吐いてイっちまった。
 ムカっ。小さな胸の痛みがあったけど、その瞬間の絞めつけにとどめをさされて、俺もほぼ同時に達してた。

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