人の条件

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 友雅は泰明の姿が夜に消えるのを見送ってから、指をつい、と、鷹通の右首筋に走らせた。龍の宝玉で指を止め、軽く撫でる。
「…んぁっ!」
 それだけで、鷹通の体が大きくわななく。逃れようと身を起こそうとするが、友雅の手が鷹通をしっかりと抱き寄せて離さない。
「ん、ん、あぁ…」
 友雅は宝玉を触っているだけなのに、鷹通の体が次第に上気していく。
「・・ずるい・・です…とも・・ま・さ・ど・の…」
 鷹通が切れ切れに吐息を漏らす。
「そうかい? ここまで我慢したのだから、少しは急いてもよいだろう?」
 友雅は鷹通の宝玉に、自分の気を送りこんでいる。
 鷹通は体中に甘い痺れが広がるのを感じる。内側からされているような、奇妙な感覚に意識が朦朧となる。
「んっ。は・・ぁ」
 鷹通と友雅の間で、直接触れられているわけでもないのに、形を変え始める。
 次第に質量を増し、透明な涙を流し始める。
 密着した肌でその変化を感じ取って、友雅はようやく鷹通の体を解放した。
 体を起こし、背を反らす鷹通。
 鷹通の首筋から離れてしまった指は、名残惜しそうに鷹通の胸を滑り、夜気にさらされた鷹通の中心に触れる。
「あっ!」
 友雅は逃げようとする鷹通の腰を捕らえて、握りこんだ手をゆっくりと動かす。
 指先で先端の部分に微妙な刺激を与える。
 鷹通の体が震える。
 友雅は器用に体勢を入れ替えて、鷹通の上になる。
 激しく自分を打ちつける。
「!! あっ! ん! 」
 鷹通の嬌声がひときわ大きくなり、そして…
 2人はお互いの命の奔流を受け取った。


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